オープンハウスが三栄建築設計(メルディアグループ)を完全子会社化
勢いを取り戻した二条城。
二条城の北側、社会福祉会館跡地は東京の住宅販売大手『オープンハウス』が開発するホテル計画となりました。
※詳しくはこちらをご参照ください。
どんなホテルになるかは、まだ情報がありません。
この『オープンハウス』という会社、京都には店舗がないため認知度はまた無いに等しいのではないでしょうか。
『東京に、家を持とう。』のキャッチフレーズで一躍知名度を上げ、東京都市部を中心に、新築戸建分譲事業、不動産仲介事業、マンション事業、不動産投資事業等を展開し、急成長している会社です。
大阪には続々新店舗を開設中でこの4月に高槻店が開店し、いよいよ京都に襲来かと、噂されていました。
日本経済新聞(2023.8.15)に
オープンH、最高益
10月〜6月最終9%増売上高は18%増の7853億円。営業所の新規出店を進めている関西エリアで販売戸数が伸びるなどし、戸建て関連事業の売上高が15%増の4320億円だった。マンション事業も販売単価・引き渡し件数ともに上昇したほか、投資家に物件を売却する収益不動産事業も円安・ドル高の進行でアジアなど海外の投資家からの引き合いが増えた。
日本経済新聞(2023.8.15)
そして衝撃のニュースが走りました。
日本経済新聞(2023.8.17)には
オープンハウス、同業買収
三栄建築 430億円で完全子会社に戸建て住宅大手のオープンハウスグループは16日、同業の三栄建築設計を買収する方針と発表した。TOB(株式公開買い付け)などを通じて完全子会社化する。買収金額は約430億円。三栄建築は反社会的勢力に金銭を供与したとして、東京都公安委員会から暴力団排除条例に基づく勧告を受け、業績が悪化するおそれがでていた。オープンハウスのもとで経営を立て直す。
オープンハウスの2023年9月期の連結売上高予想は前年比19%増の1兆1300億円。三栄建築の23年8月期の連結売上高の見通しは同8%増の1500億円。単純計算で両者の売上高合計は1兆3000億円程度になり、飯田ホールディングス( 24年3月期見通し1兆5400億円)に迫る規模になる。
三栄建築は首都圏を中心に年間1600〜2000件の分譲住宅を供給する。低価格の戸建てを供給する「パワービルダー」の1社だ。
日本経済新聞(2023.8.17)
三栄建築設計は東京証券取引所グロース市場上場のメルディアDCの親会社になります。メルディアDCといえば2022年に京都の不動産会社『建都住宅販売』を完全子会社にしました。
詳しくはこちらをご参照ください
「オープンハウス>三栄建築設計>メルディアDC>建都住宅販売」という構図になり、これはいよいよ本格的にオープンハウスの住宅が京都進出の可能性が大となりました。
「建都住宅販売 本社」は御所西に新町通にあります。
栄枯盛衰の激しい不動産業界にあって、会社設立1986年(昭和61年)、京都ではそれなりに長くやっているだけあって地域密着・手堅い印象の不動産会社です。
メルディアDCの本社は大阪市淀川区に、京都の山科椥辻には「メルディアDC 京都本店」は山科椥辻、外環状線沿いにあります。ビルの壁面には「SEED」の文字が。
メルディアDCの沿革を見ると
平成5年10月 | 滋賀県大津市に建設業および不動産業を目的として「株式会社シード」(資本金1,000万円)を設立 |
令和3年10月 | 商号を「株式会社メルディアDC」に変更 |
『メルディアの家』は「同じ家は、つくらない。」をコンセプトにしています。私も一度見学しましたが、既存の建売住宅の平凡さが無い、ちょっとしたこだわりが魅力的に感じました。
価格が少し高い印象がありましたが、6000万円前後だった一乗寺の分譲地は完売御礼。美しい街並み南向き、京都に少ない4LDKを用意していて人気の分譲地でした。
京都の新築分譲住宅会社がどんどんM&Aされていく現実
京都のビルダーは業界の再編が始まっているような状況です。土地・原材料・人件費の高騰でさらに価格競争力が必要となっており、さらに再編を後押ししているようです。
2017年、「ゼロ・コーポレーション」が『京阪ホールディングス』の傘下に。
2020年、「ドリームホーム」は愛知県を地盤に戸建て住宅を手掛ける『AVANTIA(アバンティア)』の傘下に。
今年2023年、「エルハウジング」が埼玉県本社の『ケイアイスター』の傘下に。
オーナーの高齢化、後継者問題、そしてコロナ禍が拍車をかけ、M&A業界は活況です。この「2023年上期のM&A」は件数、金額ともにハイレベルで推移しているそうです。リーマン後で最多!!
さぁ、次のM&Aはどこだ?
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